下水の処理水が海苔の養殖に役立っている

下水処理場

下水と言うと、どうしても汚いモノというイメージがありますね。
あるいは環境汚染の元と考える人もいるでしょう。

 

その下水をキレイにするために、下水処理施設があります。
そんな廃棄物である下水が、下水処理施設を経ることで、資源になるというのです。

 

佐賀市下水浄化センターでは、下水を処理した後の処理水を再び海に放流しています。
その処理水を使うと、なんと、海苔が大きく成長して、地元の海苔産業を助けているというのです。

 

 

処理水はもちろん処理されているので環境を悪化させることはありません。その処理水には、窒素やリンの成分が多めに含まれています。

 

実は、この窒素やリンという成分は、ご存知の通り、植物の肥料に含まれる成分で、植物の成長をとても助けてくれる成分です。

 

もちろん水質を汚染させてしまうほど過剰に流しては赤潮などの問題を引き起こしてしまいます。

 

しかし、適度に調整を加えることで、人間にとって有益な海苔などの海藻類などの成長を助けることもできるというのです。

 


二酸化炭素(CO2)が役に立つ!

環境問題に関心のある方は、『二酸化炭素(CO2)は悪者』というイメージが強いですよね。
代表的な温室効果ガスである二酸化炭素は世界各国で削減に躍起になっています。

 

ところが、この悪者CO2を利用しようという試みがあります。
佐賀市では、二酸化炭素をごみ焼却施設から分離・回収して、CO2を以下のようなことに利用しています。

 

・大規模農業への供給
・ヘマトコッカスという藻類の培養
・ユーグレナ(ミドリムシ)の培養

 

ヘマトコッカス
ヘマトコッカス藻

ヘマトコッカスという藻類は、アスタキサンチンという栄養成分を造ります。アスタキサンチンってどこかで聞いたことありませんか?
サプリメントや健康食品、基礎化粧品なんかの有効成分として宣伝されているので、耳にしたことがある人も多いかと思います。

 

アスタキサンチンは、鮭やカニ、イクラなどに含まれている赤色の成分で、「海のカロチン」と呼ばれている栄養素です。
高い抗酸化作用を持っていて、紫外線や脂質が細胞に与える損傷から身体を守る役割を持っています。

 

そのアスタキサンチンの素となっているヘマトコッカス藻を育てるために、CO2を有償で会社に供給しているというのです。

 

この佐賀市が行っているゴミの排ガスからCO2を利活用する試みは、世界初だそうです。

不要なものを材料にする

下水も二酸化炭素も大量に排出されれば問題になります。
しかし人間の技術によって、それを活用して人間の生活に役立てることもできます。

 

他にも焼却の際の排熱を利用したり、植物のカスをバイオマスとして発電に利用したりと、様々な工夫が省エネになり、自然界のサイクルを本来のものに浄化させる助けになってきます。

 

こういった工夫って、とても素晴らしいことだと思いますし、まだまだやれることがあるんだろうと思います。